大切なこと、「触れ合いホルモン」
- K.H
- 2022年9月1日
- 読了時間: 3分
更新日:2024年5月28日
人の生命活動は、呼吸による酸素の取り込みと、
食事による栄養の吸収だけで成り立つわけではありません。
もう一つ欠かせないものがあるのをご存知でしょうか。
それは、「接触、触れ合い」です。
人に限らず、哺乳類の動物や、
ふ化した後も親鳥に餌を食べさせてもらう鳥類などは、
そのようにプログラムされているかもしれません。
生まれてから直ぐに直面する親子やきょうだいとの触れ合い、
そこから生命活動に欠かせないホルモンが分泌され、
精神の安定や体の発育のための活動が続いていきます。
私たちは触れ合うこと無しには正常に生きて行くことができません。
このことを実験で解き明かした学者や医師も大勢います。
有名なのは、アカゲザルを実験で使い
『愛』を証明しようとした、ハリー・ハーロウ氏でしょう。
彼の実験について解説したり読み深めるのはまた別の機会でしっかりとさせて頂きます。
人類の歴史の紆余曲折、波乱を繰り返し、
多くの犠牲の積み重ねの末、
ようやく受け入れられつつある、
触れ合いの大切さ。
人は誰かと触れ合うと、
オキシトシン(通称:愛情ホルモン)というホルモンが分泌されます。
オキシトシンが分泌されると、その受容体を持つセロトニン(通称:幸せホルモン)というホルモンも分泌されます。
セロトニンは過度の興奮や落ち込みをコントロールし、ストレスを緩和する働きをすると同時に、
免疫系にも作用し、正常な治癒力(自己治癒)を妨げないよう働きます。
*不安やストレスが増すとセロトニンが減少します。
簡単に解説すると
【オキシトシンが増えれば、セロトニンも増える】
↓
【セロトニンが増えれば、情緒が安定する】
↓
【情緒が安定すれば、、他者や環境の受け入れ・理解が進み、社会性が育まれる】
このような仕組みです。
オキシトシンは、食べ物からは摂取出来ないホルモンで、
愛のある触れ合いや、
攻撃的でなく、排他的でないコミュニケーション、
その他、自然環境から得られる感覚器官の刺激や、
好きなもの・お気に入りのものからの刺激を受けて分泌されるものです。
どれほど栄養を与えられようとも、
どれほど安全な環境であろうとも、
誰とも関わらず閉鎖的な環境で生きることは不可能です。
接触不足は、愛情不足、オキシトシン不足。
オキシトシン不足は
自己を認めることができず、
他者を受け入れることができず、
社会に閉鎖的、あるいは攻撃的な反射を持ち、
精神が崩壊してしまうことを招きます。
精神の崩壊は、死を意味します。
触れ合い、優しさや愛のあるコミュニケーションを大切にしましょう。
未知の伝染病が猛威を振るった最中でも、
最も確実な予防法を挙げるなら、
コミュニケーションにより愛情や優しさを感じ、
オキシトシンをしっかり分泌させ、
セロトニンを分泌させ、
自己免疫力を高めることでしょう。
孤立してはいけません。
Stay homeが、
本末転倒の事態を招くかもしれません。
身内や仲の良い人に連絡を取り、
心を和ませて下さいね。